会報誌(DDKだより)
DDK Newsletter
1997年06月発行 第37号 DDKだより
金融相談:マルケイ貸付を大いに利用しよう
Q. 商工会議所の「経営改善貸付」を申し込んだけど、入会して6カ月経たないと資格がない、といわれてしまいました。--------------------------------------------------------------------------------
今月の相談員
参与 田口 良一
国民金融公庫出身
祝経営研究所次長
A. (1)「経営改善貸付(マルケイ貸付)」は限度額650万円で、自治体の「小規模企業特別貸付(小特貸付)」とともに、無担保、無保証人、低利というすぐれた制度です。マルケイの場合、保証協会の保証も要りませんから、協会の無担保保証枠である3,500万円に喰い込むこともありません。
(2)マルケイは、地元の商工会議所(又は商工会)に申し込んで、推薦をもらわなければなりません。推薦をもらえる資格は次の3条件です。
①原則として6カ月以上、会議所等の指導を受けていること(入会の必要はない)。
②最近1年以上、同一会議所等の地区内で事業を営んでいること(移転のときは以前の地区で1年以上事業を続けていること)。
③所得税、法人税、事業税又は都道府県民税や市町村民税(均等割を含む)を すべて完納していること。
(3)「6カ月以上の経営指導」という条件は、あくまでも「原則として」であり、「濃密な指導」で短縮も可能ですから、資金の必要性を訴えて再審査を求めてください。
バブル崩壊で、銀行や協会は担保価値の見直しを行ない、与信枠を圧縮しています。こうしたときこそ、マルケイを活用して自己資本性の資金(無担保、無保証人、保証協会不要、低利)を獲得し、与信枠を拡張しましょう。
こんな立派な制度なのに、毎年資金は大幅に使い残されています。将来はDDKなど協同組合の「経営指導」で直接借りられるように改善したいものです。