会報誌(DDKだより)

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2003年10月発行 第113号 DDKだより

年金相談:年金にかかる税金と必要な手続き

Q.年金にも税金がかかると聞きましたが、どのように納めるのですか。また、控除を受けるために、どんな手続きが必要なのでしょう。


今月の相談員 
社会保険労務士 栗原淑江 


A.年金のうち障害年金、遺族年金には課税されませんが、老齢の年金は、所得税法上の雑所得として、所得税がかかることになっています。受け取る年金額が、65歳未満で108万円以上の方、65歳以上では178万円以上の方に、所得税がかかります。 これは、社会保険庁が年金を支払うつど源泉徴収することになっており、具体的には、 
(年金支給額-介護保険料額-各種控除額)×8%=所得税 
が差し引かれて、年金が支払われています。 
 所得税の各種控除(配偶者控除、扶養控除、老年者控除など)を受けるためには、毎年11月中旬に送られてくる「扶養親族等申告書」(はがき)に必要事項を記入し、12月初旬の決められた日までに、社会保険業務センター宛に提出することが必要です。これを出せば、最低でも、65歳未満の場合は月額9万円、65歳以上の場合は月額19万円(老年者控除を含む)の所得控除が受けられます。 
 詳しい書き方は、申告書といっしょに送られてくる「申告の手引き」を参照してください。配偶者や扶養親族がいない場合でも、これを出せば基礎控除や公的年金等控除が受けられるので、忘れずに提出しましょう。申告書が提出されないと、年金から引かれる所得税が多くなってしまいます。もしも紛失したときは、用紙は最寄りの社会保険事務所にあります。 
 なお、年金以外に給与等の所得があるため、扶養親族等申告書が提出されていないときは、確定申告により精算してください。この場合は、 
{年金支給額-公的年金控除額(年金の25%相当額)}×10%=所得税 
となります。