会報誌(DDKだより)

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2004年03月発行 第118号 DDKだより

巻頭言:私たちが死守すべきこと 

前顧問 岩井義照



 私たちはお客さまが必要とするモノを売っている。 
 ところが“必要なモノは必要性が満たされると、それ以上は不必要になる”という原則がある。 
 洗濯機は大変便利な必需品であるからどの家にも1台あるが、2台は買ってくれない。このため資本主義では絶えず廃物化の行動が始まる。たとえば、以前より壊れやすい製品を作る。絶えずモデルチェンジを繰り返して、一見機能をよくしたふうに見せて、今の商品を買い替えさせる。 
 また洋服などは流行を計画的に変えて、今までの服を陳腐化させてしまう。しかしやはり“必要なモノは必要性が満たされれば、それ以上は不必要になる”という原則の壁に突き当たる。 
 そこで御用学者や悪の資本家たちは、「まったく不必要なモノなら巧みに宣伝すれば無限に売れるはずだ」と考える。 
 この世で最大の不必要なモノは人を大量に殺せる軍需兵器であり核兵器であろう。かつては「ソビエトの核の先制攻撃がある」、今では「テロを行う悪の国家群がある」と、国民に恐怖を振りまけば軍事予算をいくらでも増額できる。同時にこの膨大な軍備が世界を恫喝できる。
  経済大国が必ず軍需大国に変貌するのは歴史が示すところである。ただ一つの例外が日本である。 世界の人々と共生するため、平和憲法を守らなければならない。