会報誌(DDKだより)
DDK Newsletter
1997年01月発行 第32号 DDKだより
年金相談:スタートした基礎年金番号
Q. 昨年12月、社会保険庁から「基礎年金番号通知書」が送られてきました。基礎年金番号とは何のことですか。
また、何か手続きが必要なのでしょうか。
今月の相談員
社会保険労務士 栗原 淑江
A. わが国の公的年金制度は、昭和61年の制度改正により、全国民共通の基礎年金を支給する国民年金制度の上に被用者年金制度が乗った、二階建ての制度になりました。しかし、一人一人の年金加入記録は、これまでどおり各制度ごとに管理されていたため、届け出漏れによる無年金者が発生したり、相談や裁定に時間がかかるなど、多くの問題がありました。
そのため、平成9年1月から「基礎年金番号」を用いた年金の記録管理が行われるようになりました。制度ごとにつけられていた年金番号(年金手帳の記号番号)にかわって、加入する制度を移っても生涯変わらない共通の番号(一人一番号)を用いることになる
わけです。
これによって、1.これまで年金手帳や年金証書の記号番号で行ってきた届出・照会は、すべて基礎年金番号で行えるようになる、2.転職や退職の際に国民年金の届け出を忘れた方に個別にお知らせできる、3.年金相談や年金の裁定が迅速・確実にできるようになる、4.将来、年金の加入記録や年金の見込み額をお知らせする新たなサービスが可能になる、などの改善がはかられます。
現在会社におつとめの被保険者は、使用中の年金手帳の記号番号がそのまま基礎年金番号となります。事業主様をつうじて渡された「基礎年金番号通知書」は切取線で切り離し、年金手帳の表紙の裏面に貼付して大切に保管してください。
厚生年金以外の公的年金制度に加入したことのある方、年金手帳を2つ以上持っている方は、「ご照会」はがきに記入し投函してください。
事業主様は、「基礎年金番号付番リスト」を事業所の控えとして保管して下さい。プライバシーの保護のため取り扱いには十分ご注意を。