会報誌(DDKだより)

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1998年01月発行 第44号 DDKだより

巻頭言:年頭雑感

理事長  宮崎 宏二       
     (株)山崎鉄工所代表取締役
            


 新年あけましておめでとうございます。
 1998年となり2000年まであと2年となりました。この世紀末という一般的な感覚がなんとなく暗いイメージを作っているのではないでしょうか。
 1997年をふり返って見ますと、凶悪な犯罪もありましたし、社会的には日産生命、拓銀、山一など生保、銀行、証券が次々と破たんしました。私は金融システムの破たんは原因あっての結果であり一つの循環として現れたもので、何も世紀末とは関係ないものであると考えます。それがあたかも世紀末を代表する現象の如く理解されているのではないでしょうか。だから明るい話題の土井さんの宇宙での活躍と、日本サッカーのW杯予選通過のニュースも、かすんでしまったのではないでしょうか。もっと我々は冷静にクールな見方で世の中の事象を感じていきたいものです。
 とは云っても、21世紀が明るい夢で描ける時代のきざしがないことが人々の希望を失わせていると思います。
 今般の京都での地球温暖化防止会議は、今までの消費は美徳、生産効率のためには過度のエネルギー消費も許される競争至上主義に警鐘をならすものでした。世界は環境の大切さを取り戻しISO14000を重視する風潮に移りつつあります。これにより世の中へゆとりが拡がるきっかけにでもなれば、最大の夢ではないかと感じる次第です。
 我々中小企業は金融機関の「貸し渋り」により非常にきびしい状態です。しかし中小企業が力を合わせ、我々協同組合の発言力を高め、少しでもゆとりある世の中になるよう努力して行きたいと考えます。
 今年は「千里に駆ける」寅年です。大いに頑張って各自の企業の体質改善に努力していきましょう。