会報誌(DDKだより)

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2010年02月発行 第189号 DDKだより

巻頭言:期待外れの新政権



河原 八洋


期待されて発足した鳩山政権だったが、その期待が『政治と金』というまったく古臭い問題で支持率の低下を招いている。
秘書官や側近が逮捕・起訴される状況を見るにつけ、利権誘導の癒着が批判された自民党政権と全く変わっていない。 マニフェストに『企業団体献金の禁止』を掲げる政党であるならば、法制化前であっても、率先して、成果を見せるべきであるが、現実は『知らなかった』を連発して法の網をたくみに潜り抜け、『法に触れる事はしていない』と対決姿勢をとる。『疑われる事自体』が、既にマニフェストの精神とかけ離れていると国民は思っている。
国の指導者二人がこの有様では、国に誇りを持てと、子供たちに教えられない。少子高齢化社会の到来で、子供たちが夢を持てなくなっている中で起こした、この罪は大きい。
鳩山首相は、母親からの献金が分かった時点で、『知らなかった』で済ませるのではなく、国民に詫びると共に、『私には友愛に満ちた社会を創るという夢がある、歳費を返上してでもやらせて欲しい』と訴えるべきだった。
民主党はここがチャンスと考え、古い体質を自浄し、副大臣や政務官、事業仕分けの中で頭角を現してきた次世代の指導者に代わる、第2段目の革命を起こすべきだ。
政治にお金が掛かると言うのであれば、次のことを提案したい。
①宗教団体のように免税されていない『個人、企業団体』などの献金を上限を決めずに総て認めて、『政党助成金』を無くす。
②献金先は、総て政党として、献金者は政党経由で議員を指定する。
③政党間、議員間の献金は禁止し、所属政党が変わったり、落選したり、辞めた場合は、受けた献金の残は国庫に納める。国はこれを基金化して、議員を志す人に奨学金の様にして貸し付ける。
④政党から所属議員への献金分配業務は、国税局の職員が出向して行う。
⑤受けた献金は政治活動以外に使ってはならず、献金者を含めて、総ての収支の監査を受けた後、公開する。
⑥献金窓口になる政党とは、地方を含めた30人以上の議員構成とする。
ではどうだろう。