会報誌(DDKだより)
DDK Newsletter
2011年01月発行 第200号 DDKだより
巻頭言:今こそ、タフでしつこい経営者の執念
石田 仁
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申しあげます。何と言っても昨年の清々しい快挙、「はやぶさ」の美しくも壮絶な帰還。そしてこれ等を執念でやり遂げた技術陣。どれをとっても勇気凛々、多くの日本人に夢や希望を与える出来事でした。
現実は、暗い混沌とした世相です。中国に尖閣列島付近の領海を侵されても文句も言えない政府。前首相や新沖縄県知事が普天間基地の県外移設を主張しても煮え切らない政府。そして、日本経済は、生活の基幹であった公共工事や公共事業の急激な縮小で、生産拡大から雇用拡大への循環が狂い、未だデフレから抜け出せないでいます。一体、活路はあるのでしょうか。ここ数年、私達が追い求めているものは常にこの閉塞感からの脱却でした。ともかく、主権国家としての主張と国民皆が元気の出る政策を期待したいものです。
個々の企業に万能の処方箋はありません。だが、たくさんの成功事例からヒントを得ながら会社を構成する皆が知恵を絞り、考え抜いて道筋をつけること。このこと以外に抜け出せる方法はないと思うのです。それには社長のタフでしつこい経営への執念、強烈な意志が求められています。
見渡せば、いろいろ見えてきます。採算のとれなくなった街中の手芸店から介護事業を成功させたT社。「あなたの手となり足となり家族になります」は本当に輝く理念です。20数年前、トラックのボディーに「一滴の水に執着しつづける」を大きく掲げ、私の前を颯爽と通り過ぎた見知らぬ水道工事業のK社。このフレーズは未だ私のメモ帳に残っています。何と、また、見かけたのです。どっこい雑草は生きている。私はこれこそ、経営者の魂、執念の賜物と思うのです。
さて、当組合は今年で設立49年。半世紀の風雪にもまれ、微力ながら皆さんや世の中のお役に立ちながら歩んでくることができました。そして、本紙は今月で200号。
益々のご支援、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申しあげます。