会報誌(DDKだより)
DDK Newsletter
1998年07月発行 第50号 DDKだより
年金相談:高年齢雇用継続給付と在職老齢年金の調整
Q. 8月に満60歳を迎えます。定年後嘱託として勤務する予定ですが、給料は6割にさがります。雇用保険の給付金を受けたいと思いますが、年金額が減らされてしまうのでしょうか。--------------------------------------------------------------------------------
今月の相談員
社会保険労務士 栗原 淑江
A. 雇用保険法による「高年齢雇用継続給付」は、60歳以上65歳未満の雇用保険の被保険者で被保険者期間が5年以上ある人の賃金が、60歳到達時に比べて85%未満に下がったときに支給されます。
今年4月1日から、雇用保険の失業給付と在職老齢年金の併給が調整されることになりましたが、これに準じて、雇用継続給付も年金と一定の調整(年金の一部支給停止)がされるようになっています。なお、この調整は、あなたのように、今年4月1日以降特別支給の老齢厚生年金の受給権が発生する方に限りますので、それまでに受給しておられた方などは対象になりません。
調整の仕方は次のとおり。
①給料との調整
まず、在職老齢年金のしくみにより、年金の一部が支給停止されます(年金額の2割が支給停止されたうえ、年金月額と標準報酬月額によって受けられる額が決まります)。
②高年齢雇用継続給付との調整
さらに、年金の一部(原則として標準報酬月額の1割相当額)が支給停止されます。
この調整率は、60歳到達時に比べて賃金の減額率によって雇用継続給付の給付率が変わるのに伴い変化します。あなたの場合は賃金が6割に下がるので雇用継続基本給付金は下がった賃金の25%支給され、②の調整は原則どおり行われます。
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