会報誌(DDKだより)

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2020年02月発行 第309号 DDKだより

人事労務相談:月給制の場合の欠勤控除

Q.当社の給与制度は、月給制で各人別の基本給と職務手当や管理職手当から成り立っています。社員が欠勤した場合に控除してよいものでしょうか。また、その範囲は基本給だけでなく手当まで含めることができますか。

今月の相談員
経営コンサルタント
社会保険労務士 石田 仁

A.月給制では、欠勤しても給与は控除されないのではないかという勘違いがあります。それは、会社のルールで決まってきます。一切控除しない場合もありますし、基本給のみ、あるいは、基本給も手当も含めて控除する場合もあります。小規模な会社の場合、給与の支払い形態として月給制と称しても、その内容は従来の日給制度の影響から休んだら欠勤分を控除する日給月給制度に近いものが多く見かけられます。ただ、社員の側では、「当社は月給制だから欠勤しても控除されない」と思い込んでいることは考えられます。
 月給制では休んだ日の給与をカットすると全額払いの原則に反するのではないかと誤解がありますが、控除しても何ら法令違反にはなりません。休んだ部分について、会社は支払い義務がまったくないからです(ノーワーク・ノーぺイの原則)。
 では、どの範囲まで控除するのが妥当でしょうか。社員の心配事でもあります。会社としても生産性を上げるには、欠勤、遅刻、早退をきちんと管理し、その抑制に努めるべきですから逆効果になるような制度では意味がありません。
 欠勤、遅刻、早退等、働いていない部分はその分は控除する旨の規定を設け、その計算の基礎となる給与には、基本給のみならず、職務手当も含めるべきでしょう。時間外手当がつかない管理職の管理職手当については控除の対象から外す方がバランスがとれますし、モラール向上にも適しています。いずれにしても、多くの会社の実務対応では、欠勤した場合は各人が年次有給休暇を充てることで解決するケースが多いので、入社時の説明をしっかりやって下さい。