会報誌(DDKだより)

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1999年07月発行 第62号 DDKだより

年金相談:退職後の失業給付と年金

Q.  今の会社に35年勤め、今年8月には62歳になる男性です。仕事がきついのでそろそろ退職したいと考えていますが、失業給付を受けると年金がもらえなくなると聞きました。私の場合はどうなるのでしょうか。 




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今月の相談員 
社会保険労務士 栗原 淑江  


A.  平成6年の年金制度改革によって、65歳未満の方に支給される「特別支給の老齢厚生年金」の受給権者が雇用保険等の失業給付を受けられる場合は、失業給付が優先され年金が支給停止される「併給調整」が行われることになりました。
 ただし、この調整の対象となる方は、制度が実施された平成10年4月1日以降に年金受給権が発生した方(男性の場合は、昭和13年4月2日以降に生まれた方)に限ります。あなたの場合は、一昨年(平成9年)の8月にすでに60歳に達し、年金受給権が発生していますから、失業給付も年金も受給することができます。
 年金の裁定請求をすでにしておられれば、会社をやめ厚生年金の被保険者資格を喪失すると、在職中の支給停止が解除されて年金が支給されます。まだ手続きをしておられないなら、できるだけ早く老齢厚生年金の裁定請求をしてください(会社の住所を管轄する社会保険事務所へ「国民年金・厚生年金保険老齢給付裁定請求書」を提出)。
 なお、雇用保険の失業給付は、当然ながら「労働の意思と能力」がない者には支給されません。居住地を管轄するハローワークに離職票を提出し「求職の申し込み」をすることが必要です。あなたの場合は、300日を限度として基本手当を受けることができます。離職の理由が、60歳以上の定年、あるいは定年後の勤務延長等の期間満了によるものであれば、すぐに再就職を希望しない場合には、1年に限り受給期間を延長することも可能です。詳しくはハローワークでご相談を。
 



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