会報誌(DDKだより)

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2024年03月発行 第358号 DDKだより

巻頭:あきれる派閥と国会議員の裏金


沼田 道孝

 今年は、能登半島地震で焼失、土砂崩れ、倒壊、津波等により多くの死者と甚大な被害をもたらしました。ライフラインは寸断され、地域 経済が崩壊。一刻も早く災害復旧、生活基盤と生業の再構築が求められます。地域の過疎化、高齢化、災害における原発の危険性も再度指摘され、胸の詰まる状況が続いています。
 この過酷な状況下で、自民党の裏金問題が国民の怒りをかい、政治不信を生み出しています。検察の立件はわずか8人にとどまり、キックバックを受けた議員は収支報告書を訂正し、使途の説明もしません。あきれるばかりです。
 国民の税金で介護や障害者福祉等を進める公益法人は、厳しい指導と監査を受け、財務諸表は公開を要求されます。理事会、評議員会の議事録は監査の対象であり施設の整備など行政の確認を求めなければなりません。一方、一般の法人は消費税の免税制度が空文化され、強制的にインボイスによる売上や経費の把握が義務付けられました。電子帳簿保存法も実施され、電子による帳簿保存が求められています。それに比べて、政治家だけ、野放図な仕組みが長年行われて来ていることは許されません。政党助成金をよしとはしませんが、少なくとも「国会議員インボイス制度」が求められるでしょう。国会議員としての公益性にかんがみ高い倫理観が求められて当然だからです。政治家が国民に直ちに公開できない事情があったとしても、時限的な制約をかければ済むことです。いつまでたっても明らかにならない資金の使い道を許せば、「政治の公益性」が問われることになります。
 やはり、国会議員を「先生」と呼ぶのはやめましょう。どうも自分が偉いと勘違いしてしまうのではないか。私の事務所では、数年かけて税理士を先生と呼ばないようにしてきました。今では、どの税理士に対しても職員は名前で呼んでいます。
 国会議員は先生ではなく、国民の負託を受けた、国民の代表でなければならず、国民目線が必要です。
 どこを向いているのか、しっかりしてくださいと言いたい。