会報誌(DDKだより)
DDK Newsletter
2025年08月発行 第375号 DDKだより
金融・経営相談:中小企業向け国の資金繰り支援策の今後
Q.コロナ禍以降、経済の正常化に伴い企業の資金繰りも安定化したように感じられますが、人手不足、賃上げ、物価高騰等で経営課題は山積みです。国の中小企業への金融支援策は今後どうなりますか。今月の相談員
中小企業診断士 伊藤 勝
A.コロナからの社会経済活動の正常化が進む中、中小企業の経営上の課題は、売上げ減少から、人手不足、賃上げ・原材料費の高騰等への対応が必要な現状にあります。コロナ禍時に借入れたゼロゼロ融資の返済が困難な場合は「コロナ借換融資」で対応している企業もあります。
中小企業庁は、従来の支援制度の見直しと新たに経営改善・再生・成長促進を含めた施策を講じています。
国としては、コロナ禍で措置した民間金融機関向けの[1]「経営改善サポート保証(コロナ対応)の取り扱いを本年3月に終了、[2]「コロナ借換保証」も同様に3月末で取り扱いを終了しました。
そこで、今年度から開始(更新)の保証制度の一部をご紹介します。
1,コロナ禍で実施された「経営改善(コロナ対応)」は、3月で終了し、新たに「経営改善・再生支援強化型」経営改善サポート保証を活用し、経営改善・再生計画を策定した上での借換を支援しています。
2,新たに創設された「協調支援型特別保証」により、人手不足に対応する省力化投資など、多岐にわたる経営課題に対応した資金繰りを支援しています。
▽協調支援型特別保証制度の概要
(1)要件:以下のいずれかに該当する中小企業者
[1]申込金融機関から本制度による保証付き融資の実行と原則同時に本保証付き融資額の1割以上(融資期間12ヶ月以上)のプロパー融資をうけること。
[2]申込金融機関の支援を受けつつ、自ら経営計画の実行及び進捗の報告を行うこと。
(2)保証限度額:2億8,000万円
(3)保証期間:
[1]一括返済の場合:1年以内
[2]分割返済の場合:10年以内
(4)据置期間:
[1]運転資金:1年以内
[2]設備資金及び運転設備資金:3年以内
(5)金利:金融機関所定
(6)保証料率:0.45%~1.90%
(7)保証料補助:保証申込日に応じて、1/2相当~1/4相当額を国が補助
(8)取扱期間:2028年3月31日まで(時限措置)
以上です。