会報誌(DDKだより)

DDK Newsletter

1999年10月発行 第65号 DDKだより

事例紹介:理不尽な融資拒絶を撤回させ申込み通り融資を受ける。

A協同組合は貸付取引のあるB銀行から、既往実績内の融資を拒絶されました。拒絶は何重にも不当で到底承服できません。直ちに具体的に反論し再考を求めたところ申込通り融資がうけられました。
 




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今月の相談員 
  理事  亀井 賢伍  
    商工中金出身 
    前専務理事 
    元第一経理経営相談室長 


理不尽な融資拒絶

 A協同組合は15年も前から会員企業に対し年2回(6月、12月)、年末・盆資金の転貸を行っています。原資は全額銀行からの借入金です。今年の盆資金75先256百万円のバックファイナンスとして、従来通り借入実績のある3行に5月20日借入申込をしました。
 会員企業(転貸先)への融資日は6月8日ですので、例年のことではありますがその日に間に合わせるよう重々念を押しておきました。 3行のうち15先50百万円の申込をしているB行だけが、結論をひき延ばした挙句、資金所要日の正午近くになってゼロ回答してきました。
 理由は“総合的判断”と云うだけですから、何ら説明になっていません。


直ちに抗議・反論-不条理に泣き寝入りしない。

 直ちにB行の本部(苦情受付セクション)に電話、以下のとおり不当性を具体的に訴え、“泣き寝入りはしない”決意を伝えました。
①資金の必要日当日になって拒絶されたのでは他行から調達する時間的余裕がない。(万一、応じられないときは、2日前までには回答するよう、申込み時、篤と伝えていたし、その後も再三回答を督促した。)
②平成8年6月以降、同種の資金を反復借入しているが、一度も延滞したことはない。
③定期預金20百万円があるのにゼロ回答とは無体この上ない。(百歩譲っても20百万円は応じるべきでは。)
④中小企業団体の一員として、このような問答無用な「貸し渋り」、相手の立場に一顧だにしない姿勢は看過できない。「健全な事業を営む融資先に資金の円滑な供給を行うことは金融機関の責務」(金融検査マニュアル検討会「最終とりまとめ」)ではないか。


申込み通り融資で決着-道理が通って無理がひっこむ-

 本部への電話の後、支店から融資課長、副支店長が相次いで来社、しばらく“総合的判断で今回は見送り”論を唱えていましたが、上記主旨で決然と反論したところ、最終的に申込み通り融資で決着しました。
 まこと“一寸の虫にも五分の魂”です。
 


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