会報誌(DDKだより)
DDK Newsletter
2000年04月発行 第71号 DDKだより
年金相談:年金の受給資格期間が足りないが・・・?
Q. Bさんは来年8月に60歳で定年退職します。若いころ年金に加入していなかったそうですので、入社した昭和62年4月から厚生年金には入っているものの、加入期間が足りないような気がします。Bさんは年金が受けられるでしょうか?--------------------------------------------------------------------------------
今月の相談員
社会保険労務士 栗原 淑江
A. 老齢基礎年金を受けるためには、原則として25年の受給資格期間(保険料を納付した期間+免除された期間+カラ期間)が必要です。しかし、生年月日によってはこの期間を満たすことのできない人もあるため、生年月日と加入していた年金制度によって、期間短縮の特例措置が設けられています。厚生年金の加入者については、受給に必要な期間が短かった旧法からの経過措置として、昭和26年4月1日以前に生まれた中高齢者の場合は、男性は40歳、女性は35歳以降の加入期間が生年月日により15~19年あればよいことになっています。
昭和16年8月生まれのこの方は、40歳以降の厚生年金加入期間が15年あれば年金の受給資格期間を満たせるのですが、定年まで加入しても14年と4か月で、残念ながらわずか8か月不足しており、このままでは年金を受けることはできません。
年金を受けるためには、定年退職後に厚生年金に加入している会社に勤め、この不足期間を満たすことがもっとも手っ取り早い方法でしょう。また、念のため社会保険事務所でご自身の年金暦を照会し、もし国民年金の加入期間が何年かでもあるようでしたら、60歳から任意加入して25年の受給資格期間を満たすことも考えられます(70歳までの間に)。
いずれにせよ、受給資格期間が満たされれば、65歳までは特別支給の老齢年金(在職中は、標準報酬月額により一部または全部の支給停止あり)、65歳からは老齢基礎年金と老齢厚生年金が支給されます。
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