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経営相談 |
中小企業に増税を強いる事業税の外形標準課税とは |
新聞によく税制「改正」の記事が載っていますが、事業税の外形標準課税は赤字の会社でも税金を払うことになると書いてありました。具体的にはどんな内容ですか。
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今月の相談員 | |
平石 共子
教育委員会 委員 | |
椛謌鼬o理 取締役 | |
税理士 |
政府税制調査会は、この6月に「あるべき税制の構築に向けた基本方針」を発表しました。「経済社会の活性化を実現するため」「広く、薄く」をキーワードに、大増税路線を鮮明に打ち出しています。 法人税については法人税率の引き下げは行なわないが、事業税の外形標準課税を導入すると法人税の実効税率は下がると宣伝しています。しかし、実際に恩恵を受けるのはごく一部の大企業と言っていいでしょう。そして、約7割の法人が法人事業税を負担していないという「税の空洞化」の是正を図り、努力した企業が報われる税制を確立する必要があるという。その為に早期に導入すべきとして、平成15年度の税制「改正」項目にあげようとしています。 現在、法人事業税は普通法人については、法人税の課税標準と同じ所得が課税標準となっています。これを所得以外の外形的なものを課税標準として課税しようとするのが外形標準課税です。昨年11月に発表された「総務省案」が今のところいちばん具体的なものです。 トヨタ自動車は、現行の事業税では899億円が外形標準課税を導入すると598億円と301億円もの減税となる試算がされています。 「総務省案」の課税の仕組みは、従来の法人事業税の半分を残し、残りの半分を付加価値と資本金という外形標準で課税するというもの。たとえ赤字でも、外形標準課税の分は絶対に増税になる仕組みです。 日本商工会議所は1万2千社について調査し、赤字法人で1社当たり179万円の増税、黒字法人でもその85%は1社当たり229万円の増税になると発表しています。 長引く不況で厳しい経営を迫られている中小企業に大打撃になることは明らか。今こそ反対の声を上げるときです。 試算できるように簡単な計算式をあげておきます。
@ 所得割…現行の法人事業税の1/2
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