金融 | ||
相談 |
国民公庫は貸出しをふやせるか |
政府はデフレ対策として「貸し渋り対策」を掲げ、「国民生活金融公庫など」を活用する、といっています。ところが、肝心の政府系金融機関は貸付残高を減少させていると新聞は報じています。「貸し渋り対策」は絵に描いた餅に終わりそうですが・・・
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今月の相談員 | |
田口 良一
国民金融公庫出身 | |
祝経営研究所次長 |
《国民公庫はなぜ貸さないか》 政府系がユーザーの期待に反して貸出しを減らしていることにはそれぞれ固有の原因があります。国民公庫についてみると、第1の原因は「不良債権が多すぎる」という批判に立ちすくんでしまっているからです。 平成12年度末の不良債権(リスク管理債権)比率は7.78%。しかしこの不良債権から条件変更債権を控除すると、3.27%になってしまいます。条件変更債権とは、条件変更契約後の返済が正常なものを指しますから全くの正常取引先というべきです(公庫自身もこのように主張している)。不良債権が多いという批判はタメにするものです。 第2の原因は、不良債権の償却を政府が認めないことです。国民公庫の償却率(貸付残高に対する償却額のパーセント)は0.3%でしかありません(それにもかかわらず不良債権率が比較的低いことに注目のこと)。こげつきを出さない政策金融ということですからこれでは絵に描いた餅にならざるをえません。
《どうすれば貸せるか》 |
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